■免疫のお勉強


私たちの体は、細菌やウィルスなどの攻撃や異物の侵入(トゲなど)から身を守る力を持っています。この力を免疫(めんえき)※1』と呼んでいます。
免疫は、一つが破られても、次の段階の免疫が働くしかけになっていて、次のようなに四つの段階があります。
第一段階

皮膚や粘膜が、ウィルスや細菌などの微生物が体の中に侵入することを防ぎます※2

大きな火傷などをすると、感染症にかかりやすくなるのは、この免疫の壁(ヒフ)が破壊されていて、病原体がやすやすと侵入できるからなのです。

自分の体でないもの(=異物、非特異的な対象ともいう)に対して働く免疫機能の最前線の防御機構です。 自然免疫
第二段階 血液をはじめとする体液の中にある抗体※3やリンパ球の一種であるナチュラルキラー(NK)細胞、補体などが侵入してきた微生物やウイルス感染細胞を素早くやっつける。
第三段階 血液中の白血球が動員されて、マクロファージとともに好中球や好酸球などが貪食作用(食べてしまうこと)によって微生物を殺してしまう。
第四段階

T細胞やB細胞などのリンパ球が働きはじめて、それぞれの病原体に対する固有の対応を行います。

(詳しくは下の説明を参照のこと)

対象を確定してから働き始める(活性化)もので、対象を特定して攻撃、さらにそれを記憶しておいて次の侵入時はすばやく抵抗性を発揮する。 獲得免疫


◆リンパ球の働き(獲得免疫はどう働くんだろう?)

簡単に言うと、リンパ球とは白い血液(血液中に含まれていることも多い)です。リンパ球にもいろいろな種類があり、その種類により割り当てられた役目があります。T細胞が司令官だということは結構知られていますが、T細胞が出す指令はマクロファージが提供する情報に基づいています。

抗原提示細胞(マクロファージなど)
  • 侵入してきた微生物に関する情報(抗原)をヘルパーT細胞に提示する

サイトカイン

ヘルパーT細胞(リンパ球)
  • 「自己」に対して反応しない。
  • 指令官的な役割をする。
  • 抗原提示細胞から攻撃対象を認識する
  • 情報をB細胞に伝える
  • キラーT細胞やNK細胞を活性化するサイトカインを放出する。
NK細胞(リンパ球)
  • 異物ならやっつける
  • 微生物や変異した細胞に対する最初の防御線
  • サイトカインの刺激でパワーアップ
キラーT細胞(リンパ球)
  • 自己に対して反応しない。
  • ヘルパーT細胞の提示した対象を攻撃。
  • サイトカインの刺激で傷害性を発揮。
B細胞(リンパ球)
  • 増殖が活性化したウイルスに対して傷害性が追いつかない場合に活躍する。
  • 抗原を提示された微生物に対して特異的である抗体を大量生産する。
  • 微生物の侵入から抗体を作り始めるまでには10〜14日程度かかる。
  • 体の中に微生物(異物)がいなくなると攻撃の過程抑制がかかり免疫反応はおさまっていく。
  • この時、一部のT細胞やB細胞には攻撃対象相手の記憶が残り、次に同じものが侵入してきた時よりす速く対応できる。
※1 「疫」とは疫病(伝染病)、「免」はまぬがれるという意味で、免疫というのは、疫病にかからない力という意味です。
※2 ヒフや粘膜が防御壁にならない病原体もあります。例えばエボラ出血熱は傷のない皮膚からも感染すると言われていますし、HIV(エイズウィルス)をふくむ一部のSTD(=STI、性感染症)などは粘膜を通して侵入したり、粘膜そのものに感染したりします。

※3 この場合の抗体は、以前に感染したことがある病気に対してだけ働きます。


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