テノフォビル
フマル酸テノフォビル・ジソプロキシル:商品名=Viread
<日本では未発売のこともあり、バイリード、ヴァイリード、ビリアドなど様々な表記があります>
逆転写酵素阻害剤。ギリアド・サイエンシーズ社が開発。米国では2001年10月、EUでも翌年認可された。
その大きな特徴は、すでに抗HIV薬による治療歴があり、ヌクレオシド系(AZTや3TCなどのグループ)の耐性変異をもっているHIV感染者にも効果を発揮し、有力な治療選択肢であること。

カリフォルニア州フォスター市のギリアド・サイエンシズ社とアメリカの他施設研究の臨床研究部長であるAndrew K. Cheng博士は、平均55ヶ月の治療経験をもつ189人の治療研究を発表した。治療開始前のHIV-1 RNA量は400から10万コピイ/mLであり、ほとんど全員のHIVは薬剤耐性変異を持っていた。
患者は無作為に、偽薬群、テノフォビルDF75mg群、150mg群、300mg群として、それまでの治療レジメンに1日1回加えることとなった。偽薬群に比較してテノフォビルDF群では3群とも、HIV RNAの平均量は0週と4週の間、そして0週と24週の間で有意に減少した。この結果は「AIDS」6月14日号で報告された。ウイルス量の減少はこの後48週に至るまで維持されていた。
また、用量を増やしても有害事象(副作用)は増えないという特徴もり、耐性出現の割合も低いとの報告がなされている。
その後の研究ではヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NRTIs)とはことなり、ヌクレオチド類似体であるテノフォビルは臨床で使われるよりも高濃度の条件でもミトコンドリア毒性がないことが、「Antimicrobial Agents and Chemotherapy」誌の3月号で発表されました。このことはHIV感染者が長期間テノフォビルを飲み続けることができるということのようです。
このほかにメリットとして、脂肪萎縮も少ない。腎排泄であることから肝障害患者に比較的使用しやすい。貧血の頻度も低くインターフェロン併用例で使い勝手が良い。HBVに対する効果も
期待できる。一日一回一錠ですむなど。

■いいことづくめのようですが、この薬、FDA認可が一年以上たっても日本に入ってきていません。その後の治験では治療未経験者にも従来薬と同等以上の効果が出ているとされており、今後のHIV治療の分野でも大きな期待が持たれています。
それなのに入ってきません。なぜなのでしょうか?

日本国内での販売アプローチを行ったところも軒並みフラレテいるらしいとの話しも聞きますが、それを後押しするのはやはり当事者の気持ちかな...と感じます。首相官邸HP、厚生労働省HPのご意見コーナーにみんなでメールするのも一方法なのかなと思います。(up:2003年3月初め)

※その後、東京医大山元Dr.によれば、政策的な大規模治験による以外では入手はむずかしそうとのこと。(2003年3月18日追加)
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